バイオのくすり工場
トシリズマブの原薬製造工程を紹介します。
種細胞はワーキングセルバンクと呼ばれ、厳重な管理のもとに凍結保管されています。


バイオの薬は、種細胞を使って細胞を増やしていくことから始まります。
種細胞を細胞培養用の培地(育てるところ)に融解し、スピナーフラスコと呼ばれる細胞培養機中で培養を開始します。
段階的に容器やタンクの大きさを大きくして細胞の数を増やしていきます。無菌的に取り扱わなければならず、細心の注意が必要です。


1万リットルの大型培養槽でさらに培養を行い、増殖した細胞がトシリズマブ原薬の生産を行います。種細胞の培養開始から、ここまでで1カ月程度かかります。
細胞を増殖させるためには、細胞の栄養源となる培地が重要な役割を果たしています。
大型の培養槽用の培地調製には専用のコンテナを用い、秤量された培地をタンク内に投入します。
その後無菌ろ過フィルターでろ過された培地は培養槽に送られます。